2020年11月30日の「グレーテルのかまど」は、「チェコのクリスマス ヴァーノチュカ」。(【初回放送】2019年12月16日)
ヴァーノチカは、Vanoce「クリスマス」という名前を持つチェコのパンです。
ヴァーノチカは、レーズンが練りこまれた編みパンで、クリスマの翌朝に食べるのだとか。
どうやって作るのでしょうか?
クリスマスを祝う大切なパンには、さまざまな思いが込められているのだそうです。
どんなストーリーがあるのでしょうか?
本日(12/16)夜10時、NHK-Eテレ『グレーテルのかまど』「チェコのクリスマス ヴァーノチュカ」 「おとぎの国」チェコのクリスマスに欠かせないヴァーノチュカは、古くから人々が願いを込めてきた特別なパン。9本の生地を編み上げて作る複雑な形に、ヘンゼルが挑戦!https://t.co/I7CVI3PBEM pic.twitter.com/2pk0mce5bE
— ヨーロッパ旅行✈情報部 (@euro_tour) December 15, 2019
グレーテルのかまど ヴァーノチュカの編み目の意味とは?
丁寧に生地を編み込んで、生地がふわっと大きく膨らむ様が、豊かで幸せを呼ぶイメージのあるヴァーノチュカ。
ひとつひとつの編み目には、チェコの人々の思いが込められているのだとか。
生地1本1本に意味があり、その網目模様が、人々を守ってくれると信じられているのです。
伝統的なヴァーノチュカは、細長く伸ばした生地を、9本使って編んでいきます。
土台に使うのは4本の生地。
これは、”大地”、”太陽”、”水”、”空気”、という、自然界を表しています
その次の3本は、”理性”、”希望”、”感性”を表します。
一番上に乗せる2本は、人間にとって最も大事な、”愛情”と”知恵”を表わします。
プラハ民族誌博物館キュレーターのダニエラ・ザーヴェスカーさんは、言います。
「文献によると、チェコ各地で、ヴァーノチュカの持つ力が信じられていました。
例えば、牛に与えて、よく乳を出すようにと願ったり、井戸に投げ込んで、水が清らかであるようにと願ったりしていました」
深い意味が込められたヴァーノチュカは、ただのパンではなかったのですね。
さらに、その形が、おくるみにくるまれた、イエス・キリストに似ていると、新しい命や、繁栄のシンボルになります。
いくつもの祈りや願いが込められてきたヴァーノチュカは、人々が心を寄せる、お守りのようなパンと言えますね。
チェコのクリスマスの編みパン #ヴァーノチュカ を作りました。四つ編み、三つ編み、ツイストを重ねるパンで、中にはレーズン、外側にはアーモンド。レシピは #グレーテルのかまど より。とても風味豊かです。#パン作り #クリスマスのパン pic.twitter.com/67rm0MMi2S
— フローライト (@lm025) December 14, 2020
グレーテルのかまど ヴァーノチュカのレシピ!レーズンが織り込まれたチェコのクリスマスパン
チェコのクリスマスパン、ヴァーノチカを作ってみましょう!
“編み目クッキリ 焼き色ツヤツヤ”のヴァーノチカです。
パンが乾燥しないように、ラップなどでしっかり包んで保存するのがおすすめです!
そうすれば、2日ほどは、できあがりのおいしさを楽しめますよ。
ヴァーノチュカを作る時に、儀式があるって知っていますか?
作る時のいでたちに始まり、生地をこねる時、発酵させる時、におごそかな儀式があるんです。
儀式にそって、願いや思いを込めて、幸せを呼ぶヴァーノチュカをつくってみましょう!
【儀式】
その1.ヴァーノチュカへの敬意を示し清潔な姿で作ります。
(白い三角巾に、白いエプロンを着用)
その2.生地をこねるときはしゃべるべからず。
その3.発酵中は、生地がしっかり上膨らむようにとジャンプをします。
パン生地を作る
チェコの方々のように、儀式のその1にあるようにで、いでたちを整えて、作ってみるのもよいかもです!
幸せを呼ぶヴァーノチュカをつくります
◇ 味わいの決め手:網目くっきり、焼き色つやつや
1.サルタナレーズンとオレンジリキュール(ダーク)をよく混ぜます。
2.爽やかな風味をつけるために、レモンの表皮を混ぜることにしました!
強力粉、塩、脱脂粉乳、インスタントイースト、レモンの表皮をボウルに入れて、泡たて器などでよく混ぜます。
3.生地の編み目をきれいに出すために、生地のダレは禁止!水分は少なめにして 生地をやわらかくしないようにします。
人肌にした水に、ハチミツ、コンデンスミルク、卵、生クリームを加えてよく混ぜます。
◆掟:ダレるの禁止!
4.粉を混ぜたボウル(2)に、液体を混ぜたボウル(3)を加えてよくこねます。
儀式のその2:話さないでこねます
5.ボウルの中で、まとまったら台に出して、両手を交互に前後に動かして、しっかりとこねます。
6.生地の膜(グルテン膜)が薄く張るようになったら、バターの塊(かたまり)を生地に包んで、台にこすりつけるように、両手を交互に動かして、よくこねます。
7.生地の膜が再び薄く張るようになったら、ドライフルーツ(1)を加えて、カードで切りながらこねて、全体に混ざれば、終了です。
8.生地を丸くまとめて、ボウルに入れ、ラップで覆い生地を寝かせます。
9.30℃で60分発酵させます。
儀式のその3:発行中は、ジャンプします。よく発酵してふくらむように願いながら。
パン生地の分割と成形
1. 生地を9等分(約50g)に切り分けて、ひとつひとつを平らにつぶして、ガスをしっかり抜きます。
2. 生地を三つ折りにしながら短い棒状にして、表面が乾燥しないようにビニールを掛けて、15分休ませます。
3. とじ目を上にして、再びガスをしっかり抜くようにつぶし、上から半分に折り、転がしながら長くします。(棒の両端は少し細くしておく)
4. 30㎝の長さの生地を4本、25㎝の長さを5本つくります。
5. 30㎝の長さに伸ばした生地4本で編みこみます。
生地4本の先を付けます。
右端の生地をすぐ隣の生地の上を通って編む込みます。
次に、左から2本目の生地を持ち上げて、左端の生地をその下に通して、右端にあった生地の上に乗せます。
これを繰り返しながら、編み込みます。
6. 25㎝に伸ばした生地3本で三つ編みを編むように編み込みます。
7. 25㎝に伸ばした生地2本でツイストに編みます
8.4本編みの上に3本編みをのせて、3本編みの表面に水を塗り、その上に2本編みをのせます。
9.生地を天板にのせて、35℃で40分発酵させます。
焼く
1.発酵が終わったら、溶き卵をはけで塗って、表面にアーモンドスライスを散らします。
2.180℃のオーブンで20~25分焼きます。
3.パンが焼きあがったら、冷まして、粉砂糖を振って仕上げます。
事前準備と材料
■事前準備
・オーブンを180℃に温めておく。
・計量した卵と生クリーム、バターは常温にしておく。
・発酵容器(ボウル)にバターを薄く塗っておく。■材料
ヴァーノチカ(1個分)
強力粉 200g
ハチミツ 24g
コンデンスミルク 10g
塩 4g
スキムミルク 8g
卵 40g
インスタントイースト 3g
生クリーム 20g (乳脂肪分 47%)
レモン(国産)の表皮 1/2コ分
水 64g
バター(無塩) 30gサルタナレーズン 50g
オレンジリキュール(ダーク) 10g溶き卵 適量 (焼く際に表面に塗るもの)
アーモンドスライス 適量粉砂糖 お好みで
引用)NHKグレーテルのかまど ~チェコのクリスマス ヴァーノチュカ~より
ヴァーノチュカ(クリスマスの編みパン)
レシピ監修 エコール 辻 東京 橋本 素明 先生
グレーテルのかまど 「チェコのクリスマス ヴァーノチュカ」を観て
日本では、クリスマスの時には、少し着飾った料理の他にケーキをいただくことが多いですが、
チェコでは、クリスマスの時に、クリスマスの為のパンをいただくのですね。
パンがこんなに大切な意味を持つことに、驚きました。
身近で、大切な存在だからこそなのかもしれませんね。
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