「シベリア」はあんこをカステラではさんだお菓子/グレーテルのかまど

2021年7月5日の「グレーテルのかまど」は、「古川ロッパのシベリア」。

古川ロッパは、昭和の時代の日本を代表するコメディアンです。
また、幼少の時から、文才に優れ、映画評論を執筆するなど、編集者やエッセイストとしても活躍した人でもあります。
28歳の時に、映画ジャーナリストから、喜劇役者に転向して、人気を博し、日記と食べ物を愛した人でした。

その古川ロッパが、青春時代の懐かしいお菓子として、日記に書き留めていたのが、「シベリア」。

以前は、町のパン屋さんで見かけていた、「シベリア」。
2013年公開のジブリ映画の「風立ちぬ」に登場して、また注目を浴びました。

「シベリア」はどんなお菓子なのでしょうか?



「シベリア」というお菓子の発祥は?

「シベリア」が誕生したのは、明治後半から大正初期頃だと思われます。
実はこのお菓子、どこの誰が作り始めたのか分かっていません。

また、「シベリア」という名前になった理由も定かではありません。
小倉羊羹(ようかん)が、シベリアの永久凍土を表現している説、羊羹部分を氷原を貫くシベリア鉄道に見立てている説や、シベリア出兵にちなんだという説などなど。

しかし、昭和初期ごろには、町のどこのパン屋にも置いている、お馴染みのお菓子でした。

「シベリア」は、カステラの間に小倉羊羹が挟まれていて、食べ応えのあるお菓子です。

しかし、サンドウィッチのように、カステラの間に羊羹を挟んで作られるわけではありません。
カステラに、小倉の寒天を流して、固めて作るのです。

そのため、カステラと小倉羊羹の間にすき間はなく、一体化しているのです。
そのままでも、冷やして食べても、羊羹の舌触りが冷たくて、美味しいお菓子です。

和洋が一体となり、味も見た目もおしゃれなこのお菓子を生み出した人は、本当にすごいな、と感動です。

シベリアのお菓子が有名な横浜の店

「シベリア」が有名なお店、と言えば、横浜、桜木町駅から徒歩3分ほどのところにある、「コティベーカリー」。

こちらの「シベリア」は、羊羹部分が5、6センチほどもあるというリッチさが特徴です。

カステラづくりに始まり、カステラのやわらかさに合わせた、水羊羹づくりにもこだわりがあるのだとか。

水羊羹は、柔らかすぎるとカステラに染み込んでしまうし、硬すぎるとカステラと一体化しないのです。

発祥の店とも言われる老舗の味は、甘さ控えめなのだとか。

一度味わってみる価値ありです!

コテイベーカリー
予約・お問い合わせ: 045-231-2944 (予約可)
交通手段     : JR桜木町駅より徒歩3分(のげちかみち 南1番出口・音楽通り)
住所       : 神奈川県横浜市中区花咲町2-63
営業時間     : [月〜土] 9:00〜19:00、[祝] 10:00〜19:00
定休日      : 日曜 その他、不定休あり
*営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

 



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