2021年7月5日の「グレーテルのかまど」は、「古川ロッパのシベリア」。
古川ロッパは、昭和の時代の日本を代表するコメディアンです。
また、幼少の時から、文才に優れ、映画評論を執筆するなど、編集者やエッセイストとしても活躍した人でもあります。
28歳の時に、映画ジャーナリストから、喜劇役者に転向して、人気を博し、日記と食べ物を愛した人でした。
その古川ロッパが、青春時代の懐かしいお菓子として、日記に書き留めていたのが、「シベリア」。
以前は、町のパン屋さんで見かけていた、「シベリア」。
2013年公開のジブリ映画の「風立ちぬ」に登場して、また注目を浴びました。
「#シベリヤ」は、大正から昭和に流行したお菓子パン。カステラの間に羊羹や小豆餡が挟まっているお菓子なのですが、
ただ餡を挟むだけではなく作るのに少々手がかかることもあってか、以前ほど作られなくなりましたが、本作に登場したことでまた話題になりました。#金ロー #風立ちぬ #庵野秀明 pic.twitter.com/z788ZBwglj— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) April 12, 2019
「シベリア」はどんなお菓子なのでしょうか?
「シベリア」というお菓子の発祥は?
「シベリア」が誕生したのは、明治後半から大正初期頃だと思われます。
実はこのお菓子、どこの誰が作り始めたのか分かっていません。
また、「シベリア」という名前になった理由も定かではありません。
小倉羊羹(ようかん)が、シベリアの永久凍土を表現している説、羊羹部分を氷原を貫くシベリア鉄道に見立てている説や、シベリア出兵にちなんだという説などなど。
しかし、昭和初期ごろには、町のどこのパン屋にも置いている、お馴染みのお菓子でした。
「シベリア」は、カステラの間に小倉羊羹が挟まれていて、食べ応えのあるお菓子です。
しかし、サンドウィッチのように、カステラの間に羊羹を挟んで作られるわけではありません。
カステラに、小倉の寒天を流して、固めて作るのです。
コテイベーカリーのシベリア食べてたhttps://t.co/r4IxIrS44z
— 喬弥 (@takaya318) April 29, 2021
そのため、カステラと小倉羊羹の間にすき間はなく、一体化しているのです。
そのままでも、冷やして食べても、羊羹の舌触りが冷たくて、美味しいお菓子です。
和洋が一体となり、味も見た目もおしゃれなこのお菓子を生み出した人は、本当にすごいな、と感動です。
シベリアのお菓子が有名な横浜の店
「シベリア」が有名なお店、と言えば、横浜、桜木町駅から徒歩3分ほどのところにある、「コティベーカリー」。
こちらの「シベリア」は、羊羹部分が5、6センチほどもあるというリッチさが特徴です。
カステラづくりに始まり、カステラのやわらかさに合わせた、水羊羹づくりにもこだわりがあるのだとか。
水羊羹は、柔らかすぎるとカステラに染み込んでしまうし、硬すぎるとカステラと一体化しないのです。
発祥の店とも言われる老舗の味は、甘さ控えめなのだとか。
一度味わってみる価値ありです!
コテイベーカリー
予約・お問い合わせ: 045-231-2944 (予約可)
交通手段 : JR桜木町駅より徒歩3分(のげちかみち 南1番出口・音楽通り)
住所 : 神奈川県横浜市中区花咲町2-63
営業時間 : [月〜土] 9:00〜19:00、[祝] 10:00〜19:00
定休日 : 日曜 その他、不定休あり
*営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
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